使い捨て容器の選び方|用途別・素材・形状ガイドと業務用調達のポイント 2026 年版

読了時間:約11分
「使い捨て容器の選び方」に基づいた、お弁当やテイクアウト、デリバリーに最適な高品質パッケージの活用例。多種多様なメニューに対応する素材と形状。

冷たいサラダに使える容器が、熱いカレーにも対応できるとは限りません。昼の炎天下、自転車で届けるとなれば、オフィス向けに問題なかった弁当箱では太刀打ちできません。

使い捨て容器の選定は一見シンプルに見えますが、食品・温度・輸送条件のどれか一つが合わないだけで、容器の破損や液漏れ、温度トラブル、そして顧客離れへとつながります。

本記事では、使い捨て容器を用途別に整理してご紹介します。お弁当、丼、デリ、テイクアウト、デリバリー。それぞれに適した素材と形状を、両方の観点から解説します。後半では、業務用仕入れで実践的なポイントを取り上げます。発注前に、確認しておきたいポイントがいくつかあります。飲食店の経営者、デリカ担当者、テイクアウト・デリバリー事業者、ケータリング責任者、スーパーマーケットのバイヤーなど、次の調達サイクルをご検討中のバイヤーに向けた内容です。


「使い捨て容器とは」の定義を象徴する、色鮮やかなバリエーションの業務用プラスチック容器。食品の種類に合わせて選べる多様な形状。

使い捨て容器とは

使い捨て容器とは、厨房から顧客の手元に食品を届けるための、一回きり使用の容器を指します。使用後は廃棄、または理想であればリサイクルに回されます。

対象範囲は広く、様々な形状があります。お弁当容器、丼容器、デリ容器、サラダボウル、寿司トレー、サンドイッチケース、デザートカップ、テイクアウト容器などが含まれます。これらはすべて、同じ「使い捨て食品容器」のカテゴリーに含まれます。

日本で流通している使い捨てプラスチック容器の多くは、食品対応のプラスチック製です。主にPP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PS(ポリスチレン)が使われています。環境配慮の観点では紙やバイオプラスチック製品も普及しつつありますが、業務用の主役は、依然としてプラスチックです。それは、透明性、耐久性、耐熱性、そしてコスト面のバランスに優れているためです。

「使い捨て」という言葉は、少し誤解を招きやすい面もあります。現在の使い捨て容器の多くは、埋立廃棄ではなくリサイクルを前提として設計されています。たとえば当社(SPI)の容器は100%リサイクル可能な設計で、PCR PET(ポストコンシューマーリサイクルPET)を30 / 50 / 70 / 100%配合のラインナップは、SCS Global Services、およびISCC PLUSの第三者の認証を取得しています。

👉 参照:当社の環境方針とサステナビリティ認証

つまり、本当に問うべきは「プラスチックか否か」ではありません。「どの食品に、どの素材と形状が適しているか」です。

「用途別:使い捨て容器の選び方」の基準を満たす、電子レンジ対応のカレー用テイクアウト容器。液漏れを防ぐ仕切り付きの設計。

用途別:使い捨て容器の選び方

お弁当 使い捨て容器

お弁当は、複数の料理を異なる温度のまま一つの容器に収めます。ソースや汁が、他のおかずに移らないよう、容器には仕切りの設計が必要です。コンビニやオフィスでの再加熱を想定し、電子レンジ対応であることも欠かせません。さらに、袋の中でもしっかり閉まるフタの構造が求められます。

  • 素材:電子レンジ対応の耐熱PP
  • 形状:2〜4区画の長方形、料理の盛り付けの高さに応じてフラット型またはドーム型のフタを選択
  • 注意点:フタのロック構造を必ず確認してください。密閉性が緩いと輸送中に液漏れが発生し、顧客離れにつながるリスクがあります。

丼容器 使い捨て

牛丼、親子丼、カツ丼。日本の丼ものは高温で、湯気が立ち、つゆや油を多く含む料理です。約70℃のご飯と油分のあるトッピングを、液漏れや変形が起きない容器が必要になります。

  • 素材:耐熱温度120℃以上のPP(ポリプロピレン)
  • 形状:深型の丸形ボウルに防曇加工のフタ。ご飯と具を分けられる仕切り付きタイプなら、お客様の手元に届いた時も、出来たての食感を楽しめます。
  • 注意点:防曇加工は見落とされがちですが、想像以上に印象を左右します。フタが曇っていると、開けた瞬間の印象が台無しになります。

テイクアウト 容器

テイクアウトの対象となる料理は実に多様です。パスタ、唐揚げ、カレー、お弁当、サラダなどと、種類はさまざまです。最適な容器は、料理の中身と温度によって変わります。

  • 冷たい料理:見た目の美しさの陳列映えを重視するなら、透明PETを推奨。
  • 温かい料理:耐熱PP。見た目を重視するならウルトラクリアPPを推奨。
  • カレーや油分の多い料理:密閉性がしっかりした、液漏れしにくいフタ付きのPP容器を推奨。カレー容器のガイドでは、ご飯とルーを分けられる仕切り付きの耐熱、液漏れ防止PP容器についてご紹介しています。

デリバリー容器

長い輸送時間と、自転車やスクーターの振動です。容器には、お客様が安心して受け取っていただくためのいたずら防止シールと、段差でも外れないフタの構造が求められます。

  • 素材:温かい料理にはPP、冷たい料理にはPET。可能であれば開封防止機能がある仕様の採用を推奨します。
  • 形状:デリバリーバッグに収まるスタッキング設計、液漏れに強い深めのリム、確実に閉まるかん合構造を選んでください。
  • デリバリーおよびグラブ&ゴー向けのいたずら防止食品包材については、こちらをご確認ください。

デリ・サラダ・寿司

冷蔵ショーケースは、何よりも見た目の透明度が売上を左右します。PETやウルトラクリアPPは、フタ越しに食品の色味や鮮度がそのまま伝えわりこれが購買動機につながります。

当社(SPI)のクリア食品容器および寿司容器シリーズは、まさにこうした用途向けに設計されています。


素材早見表で解説する、PPやPETなど様々な使い捨て容器の比較イメージ。用途に合わせて選べる透明度や形状のバリエーション。

素材早見表

素材 耐熱温度 適した用途 不向きな用途
PP(ポリプロピレン) 120〜140℃ 温かい食品、電子レンジ再加熱、お弁当、丼、カレー 耐熱温度を超えるオーブン使用
ウルトラクリアPP 120〜140℃ 高い透明度が必要な再加熱用途、デリ、寿司、中食 PPと同条件
PET 約70℃まで 冷蔵デリ、サラダ、フルーツ、サンドイッチ、常温陳列 電子レンジ、加熱食品
PCR PET(rPET) PETと同等 環境訴求を重視する冷蔵用途 加熱・電子レンジ用途
PS/PSP 約80℃まで 低コストトレー、卵、ベーカリー 再加熱、脂分の多い食品

 

容器のラベルに記載された「電子レンジ対応」の意味を、正確に理解していますか。

電子レンジ対応プラスチック容器の耐熱規格、表示の見方、そして「電子レンジ対応」表示が意味すること・意味しないことについては、電子レンジ対応容器ガイドをご参照ください。
電子レンジ対応プラスチック容器の定義ガイドでは、表示の耐熱規格、表示の見方、そして「電子レンジ対応」表示が意味すこと・意味しないことについて解説しています。


業務用仕入れで、B2Bバイヤーが確認すべきポイント」に対応する、安定供給と品質を支える使い捨て容器の高度な自動化生産ライン。

業務用仕入れで、B2Bバイヤーが確認すべきポイント

適切な品番を選ぶのは、最初のステップにすぎません。飲食店、デリカ、ケータリング、小売チェーンにとって、次に重要なのは、大量発注に対応でき、納期を守り、必要書類をすべて揃えられるサプライヤーを選ぶことです。信頼できるサプライヤーと、リスクのあるサプライヤーを見分けるポイントは、主に次の4つがあります。


1. ポジティブリスト適合書類が、依頼時にすぐ出せるか

2025年6月以降、日本で流通する食品接触プラスチックはすべてポジティブリスト制度への適合が義務付けられています。信頼できるサプライヤーは、全品番のコンプライアンス書類を常時保管しており、依頼から数営業日以内に提出できる体制を整えています。

信頼できるサプライヤーは、全品番ので適合書類を常時管理しており、依頼から数営業日以内に書類をを送付できる体制を整えています。ここで対応が遅れるサプライヤーは、社内体制が整っていない可能性が高いと判断できます。

👉 詳細はポジティブリスト制度の実務ガイドをご覧ください。

2. 納期の信頼性と取引実績の確認

カタログにある既製品は、通常4〜6週間で出荷が可能です。カスタム開発の場合は、これとスケジュールが異なります。設計確定後、試作で2〜3週間、金型製作にさらに4〜6週間が必要とされます。夏場や年末などの繁忙期は、スケジュールに余裕がなくなりやすい点にもご注意ください。

参考取引先を確認する際は、貴社の発注規模に近い実績のある取引先を具体的にあげてもらうように依頼してください。

3. 事業規模に合った最小注文数量(MOQ)の確認

すべての事業者が、コンテナ単位の発注から始められるわけではありません。当社SPIでは定番カタログ商品でも、小口を混載パレットでご注文いただけるので、デリカコーナーや小規模チェーンでも、金型を新規に起こさずに在庫を抱えることなく取引いただけます。

新規金型を要するOEM/ODM案件はMOQが高目になりますが、金型費用の分担についてはご相談ください。

4. ご要望に合わせたOEM/ODMの開発

料理の特性やブランディング、陳列レイアウトによっては、カタログの既成品では対応できない場面もあります。そうした場面で、カスタム開発の実力が問われます。当社SPIのカスタム食品容器開発では、CAD設計から試作、金型製作そして量産まで一貫して対応しています。

なお、新規金型の製作を決める前に、既存金型の改修で対応できるかを確認することをお勧めします。改修であれば、ゼロから製作するよりも数週間短縮できる場合があります。


「サプライヤー評価チェックリスト」で重視される、衛生管理と品質基準をクリアした使い捨て容器の製造現場。

サプライヤー評価チェックリスト

評価項目 重要度 確認方法
品番別ポジティブリスト適合書類 ★★★ 品番指定で請求
耐熱温度データ(試験条件明記) ★★★ 技術仕様書で確認
直近12ヶ月間の納品実績 ★★★ 参照顧客へのヒアリング
OEM/ODM 対応範囲とリードタイム ★★ 開発フロー資料
最小発注数 (MOQ) と金型費の条件 ★★ 見積書で明示
第三者認証 (BRCGS・ISO 22000・HACCP) ★★ 認証書原本
SCS・ISCC PLUS対応のPCR PET ★★ 再生材含有率認証書
日本語でのサポート体制 専任担当窓口

使い捨て容器の調達先としてSouth Plastic(南部化成)が選ばれる理由

  • 日本市場への供給実績15年以上。東京・名古屋・大阪を中心に、スーパーマーケット、コンビニヘンスストアチェーン、フードサービス、卸業者へ継続的に供給しております。ご要望に応じて取引先のご紹介も可能です。
  • ポジティブリスト標準対応。カタログに掲載の全品番は適合書類を常時保管し、品番指定から数営業日以内に。
  • OEM/ODM一貫体制。CAD設計、試作2〜3週間、金型4〜6週間、量産までを社内で対応。案件に応じて金型費用の分担もご相談に応じます。
  • 素材のラインナップ。PP、ウルトラクリアPP、PET、PCR PET(含有率30/50/70/100%)、防曇および耐熱グレードまで対応しております。
  • 第三者認証。BRCGS Packaging(グレードA)、HACCP、ISO 22000、ISO 14001、ISO 45001、SCS Global Services、ISCC PLUS。
  • 日本語対応。日本担当チームが、見積り・技術相談・ランドコスト価格の提示・書類対応まで専任で対応いたします。

サンプルのご請求、カタログのダウンロード、ポジティブリスト適合書類の確認は、お問い合わせフォームより、お気軽にどうぞご連絡ください。


よくある質問

使い捨て容器と業務用容器の違いは何ですか?
「使い捨て容器」は製品の特性を表す言葉です。つまり一回限りの使用を前提とした容器を指します。一方「業務用容器」は、調達チャネルを表す言葉で、業務用や大口取引向けであることを意味します。B2Bで流通する業務用食品容器の多くは使い捨て容器ですが、「業務用」という表現には、ボリュームプライシング、パレット輸送、そして取引書類の整備といった商取引上の条件が含まれています。
使い捨てプラスチック容器は電子レンジで使えますか?
素材が電子レンジ対応であれば使用可能です。耐熱温度120℃以上のPPは、電子レンジでご利用いただけます。PETとPSは、基本的に電子レンジには対応していません。ご使用の際は「電子レンジ対応」の表示を確認し、仕様書に記載されている耐熱温度をご確認ください。詳細は電子レンジ対応容器のガイドをご覧ください。
使い捨て容器はリサイクルできますか?
使い捨てプラスチック容器の多くは、設計段階からリサイクル可能なものがほとんどです。ただし、実際にリサイクルされるかは、各地域の回収システムに依存しています。当社SPIの容器は100%リサイクル可能であり、スーパーマーケットのトレー回収プログラムは、使用済みの透明PETトレーを、日本において資源として 再利用するための取り組みのの一つです。
業務用の最小注文数量(MOQ)はどの程度ですか?
カタログに掲載の主要品番については、混載パレットの小ロット発注に対応しております。立ち上げ段階の事業者でも、大きな縛りがなく取引をスタートいただけます。新規金型が必要なOEM/ODM案件はMOQが高くなりますが、案件の内容に応じて金型費の分担もご相談いただけます。
日本着価格(ランドコスト)の見積り依頼は可能ですか?
ご希望発注数量、出荷頻度、仕向け港、希望インコタームズをお知らせください。当社SPIでは、ご提示いただいた条件で、台湾から日本向けのランドコスト価格を提供いたします。安定した年間計画が確定している場合は、定期生産・定期出荷のご相談も承っております。
カスタム容器開発期間はどのくらいですか?
試作は、仕様承認後2〜3週間が目安です。金型製作は、設計承認後4〜6週間が目安です。初期段階でぜひご相談いただきたいのが、新規金型製作を決める前に、「既存金型の修正で対応できないか」という点です。新規金型の立ち上げと比べて、リードタイムを数週間短縮にできる場合があります。
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