循環型社会への取り組み推進
このたび、SPI(南部化成)はISCC PLUS認証を取得しました。対象範囲はバイオサーキュラー、サーキュラー、バイオの3カテゴリーで、ISCCのマスバランス手法によりトレーサビリティが検証されています。今回の取得により、プラスチック食品容器や小売用パッケージ向けに、追跡可能で持続可能性由来の素材を提供する体制が一層強化されます。
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ISCCとは?
ISCC(International Sustainability & Carbon Certification)は、マスバランス手法を用いて、サプライチェーン全体にわたりバイオマスやリサイクル原料の持続可能な由来とトレーサビリティを検証する国際的な認証スキームです。ISCCは監査にすぐ対応できる堅牢な文書を提供し、購買者が素材の持続可能性に関する主張を確認できるよう支援します。
現在、ISCCは最も広く認知されたサステナビリティ枠組みの一つで、130以上の国で導入され、世界で有効な認証件数が1万3000件超に達しています。購買者にとって、ISCCは信頼できる持続可能性の主張を裏づけ、サプライチェーンの透明性を高める監査対応の文書を提供します。
ISCCの2つのスキーム:
- ISCC EU:EU市場のバイオ燃料に特化(再生可能エネルギー指令 RED II に準拠)。
- ISCC PLUS:食品、飼料、化学品、包装、エネルギーなど、世界の幅広い市場と産業に適用。
ISCC PLUSは、品質と法令順守を保ちながらプラスチック容器や食品包装に認証原料を組み込みたいブランドやコンバーター(加工メーカー)に特に適しています。
ISCC PLUSカテゴリーの説明
- Bio(バイオ由来原料): 農業・林業・水産業由来のバイオマスをマスバランスで割り当てた原料。
- Circular: 本来は廃棄または焼却されるはずだった使用済み資源をリサイクルした原料(例: 使用済みプラスチック、繊維、タイヤ)。
- Biocircular: バイオマス残渣や廃棄物流から得られるサーキュラー資源(例: 農業、林業、産業、自治体の残渣)。
- Renewable / e-fuels: 再生可能エネルギーを用いて製造された原料または燃料。
マスバランスの考え方
- マスバランスは、チェーン・オブ・カストディの会計手法で、複合処理工程における認証原料の投入を追跡し、その検証済みの持分を製品に割り当てる仕組みです。これにより、監査可能なサステナビリティ主張が可能になります。
- 使う理由: 既存の生産ラインでバイオ原料やリサイクル原料を拡大適用でき、透明性とリサイクル率の向上につながります。
- 主張の表示: 認証持分は割合(例: 30%)として記録・表示されます。
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SPIの認証済み材料:提供中
SPIは新たにISCC PLUS認証を取得し、より幅広い市場と用途に対応できるようになりました。パートナーのより持続可能な製造を支援します。現在提供中のISCC PLUS認証材料は次のとおりです。

非食用植物由来のBio-PP(Bioカテゴリー):
非食用の植物由来原料(例:茎など)から製造したバイオベースのポリプロピレン(PP)で、食用作物と競合しません。植物は成長過程でCO₂を吸収するため、このルートは炭素固定に寄与し、化石由来PPと比べてライフサイクルCO₂排出量の削減に役立つ可能性があります。

ケミカルリサイクルrPET(Circularカテゴリー):
バージンPET樹脂と比べて、ケミカルリサイクルrPETはCO₂排出量の低減が見込めます。一般的な機械的リサイクルrPETと比べても高い透明性と優れた耐衝撃性を備え、より高品質で持続可能なパッケージングに適しています。
貴社の持続可能なパッケージング目標を支援します
ISCC PLUS認証の取得は、貴社の持続可能なパッケージング推進を支える取り組みの一つです。マスバランスに基づくBio-PPとケミカルリサイクルrPETにより、検証済みの割合主張、監査対応の明確な書類、そしてパイロット導入の支援をご提供し、安心して前進いただけます。
SPIについて
SPIは台湾に本拠を置く食品グレードのプラスチック容器メーカーで、日本および世界のお客様に製品を提供しています。カタログ製品に加え、設計や金型製作から量産までのOEM/ODMカスタム開発にも対応し、PP、PET、rPETなどの材料を取り扱います。製品群には、改ざん防止容器、電子レンジ対応PPソリューション、超高透明のディスプレイ用パッケージ、リテール向けの寿司トレー/リッドなどがあります。